7.孤独な生活の始まり(2015年4月3日~5月17日)
 
 家内が亡くなり,子供が居ない我が家では一人暮らしの孤独な生活が始まりました。四十九日まで心の葛藤が続き,精神状態は正常ではありませんでした。ゴミ屋敷状態だった我が家を必死に片付けました。
亡き妻の最後の写真微笑みて残されし時(とき)知らざりしから 4月3日
式終えて自宅で一人になりしとき妻が死んだと涙溢れて 4月3日
吾が妻が死んでしもたとそっと泣き帰って来いよと更におお泣き 4月3日
素晴らしい妻の笑顔で友達を明るくさせて惜しまれて逝く 4月3日
祭壇の妻が私を目で追いし優しきまなざし亭主気づかい 4月4日
亡き妻の遺影に向かいしみじみと何度も言うは「なんで死んでん」 4月4日
亡くなって今更わかる妻への愛優しい言葉掛けずじまいに 4月4日
散歩する桜並木の遊歩道 満開の花愛でる気も無し 4月4日
吾が部屋の妻の遺影に語りたる吾の瞼は涙で腫れて 4月5日
この俺が何故こんな目にあうのかと神も仏もあらざりしかと 4月5日
片付けが苦手な妻が残ししは多量のゴミと深き悲しみ 4月6日
妻のため初めて求めし花束は一番高価な仏花なり 4月7日
臨終の妻が身にせし衣類には愛しさ染みて破棄にはつらし 4月8日
亡き妻が無駄に築きしゴミの山 先に旅立ちいかにする気か 4月8日
吾が妻の旅立ちたりし病棟は妻の最後を思い出させる 4月10日
何故なのかどうしてなのか判らない40年も暮しき妻を 4月11日
寂しさと比例するのか長電話 寂しさ癒す相手が欲しく 4月12日
夜が更けて毎晩ゴミを運び出す盗人に似た吾情けなし 4月13日
亡き妻の遺影に向かい”寂しいねん”これから先も言い続けるか 4月14日
こんなにも寂しきものと知らざりし幸ある家は君ありてこそ 4月14日
妻病みて笑いが消えた我が家では妻亡くなりて灯(あかり)も消えた 4月16日
一人では我が家片付け出来ざりし妻が残ししゴミ多すぎて 4月19日
妻が逝き今更募る深い愛思いが巡る過ぎ去りし日を 4月20日
妻逝きて20日も経過した夜に寂しさ襲い吾号泣す 4月20日
プールにて妻の姿を探ししも見つけえぬ妻逝きしこと知る 4月20日
亡き妻は”勿体ない”と言う感情捨てにしままで先に旅立つ 4月21日
背伸びして外見飾るわが妻の心の内やいかなるものか 4月21日
裕福と見栄をはりたしわが妻がブランド品を買いあさりけり 4月21日
「好きなことやって逝った」と慰める妻を亡くして落ち込む吾を 4月21日
わが家から運び出したるゴミの量あまりに多く吾狂わせり 4月21日
激怒して「自分の部屋をかたづけろ!」遺影の妻に声荒らげし 4月21日
世間には分相応に生活と言いし”分”の意妻は知りしか 4月21日
激怒して吾が精神が狂いしは妻失いし寂しさからぞ 4月21日
あまりにも経済感がなき妻に罰あたりしと叔母が言いたり 4月24日
甲斐性ない亭主のためで背伸びして大きく見せた妻が倒れて 4月24日
亡き妻が買い物狂になりたるは寂しさからの心の病 4月25日
激怒した己の心狭すぎと先に逝きたる妻に謝り 4月25日
自宅にて遺影の妻は微笑みて帰りし吾を優しく迎え 4月26日
近いうち私も行くよ君の側一人の世界寂しすぎるぞ 4月27日
亡き妻の思い出写真どっさりと君の歴史は整理が出来ぬ 4月28日
眠るのが怖くて毎夜眠れない永眠したる妻を思いて 4月29日
吾が部屋は百合と線香の香りにて妻の葬儀を思い出させし 4月29日
初めての今日は家内の月命日悪夢の4月終わりの日なり 4月30日
謄本の家内の欄が×印われ一人だけ記載寂しく 4月30日
今更に怒るも褒むも意味は無し生きていればと妻を思いし 4月30日
亡き妻の子供抱きたる写真見て我らに子供居ればと悔やむ 5月1日
亡き妻の花嫁姿の写真見て40年後を想像できじ 5月2日
人生の結婚と言う選択肢正しかったか死すときわかり 5月2日
亡き妻の遺影に向かい語る吾「何で死んだ」と何度言いしか 5月3日
フラダンス笑顔振りまき踊ってた逝きし家内を思えば涙 5月3日
40年妻とすごしたこの我が家想い出いっぱい残して逝きし 5月5日
亡き妻と共に歩きし遊歩道 夫婦連れ見て妻恋しがり 5月5日
Vサイン着物姿の写真見て40歳の妻想い出し 5月6日
久しぶり我が家訪ねし来客は妻が逢いたきフラ仲間なり 5月7日
在りし日の妻の話を聞かされて今更ながら逝きし君偲ぶ 5月7日
友に逢い開口一番「痩せたなあ」言われて応え「もうあかんかも」 5月9日
慰めが欲しくて友に話しする妻の最後は悲しすぎるぞ 5月9日
「ごはんよ」と呼ばれることのありがたさ今は一人で夕餉の準備 5月9日
お互いに言葉に出さぬ愛ことば 照れ屋夫婦は態度で話し 5月10日
祭壇にお粥供えて話しする 遺影の妻に「さあ,食べてや」と 5月11日
写真見て妻との旅行思い出す遺品整理は悲しく辛い 5月12日
亡き妻の思い出写真整理して在りし日偲び作業進まず 5月13日
家事全般妻に頼りし今の吾 高価安物判断できず 5月13日
吾が妻は現在ハワイ旅行中無理に思いて死を受け入れず 5月14日
わが妻の遺品整理をする吾に写真の妻が微笑んできし 5月14日
40年妻との暮らしふり返り先逝くことは最大誤算 5月14日
若かりし笑顔あふれる亡き妻の写真眺めて過ぎし日思い 5月14日
愛おしき君を想えば突然に切なくなりて一人涙す 5月14日
主なく停められている自転車の錆の量だけ歴史が長し 5月16日
玄関の前に停めにし自転車で妻の在宅確認をせし 5月16日
亡き妻の好物求めお供えにエビスビールも用意したから 5月16日
わが部屋で壺に入りて眠りたる妻を供養す四十九日に 5月17日
亡き妻の満中陰の法要は寂しき我を更に虐める 5月17日
逝き人の別れの悲しみ癒すまで四十九日と言うは嘘なり 5月17日
さようなら帰ってきてね初盆に位牌なくても君の自宅へ 5月17日
在りし日の妻の定席見つめては微笑み語る妻を偲のびし 5月17日

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